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最低賃金が上がるとき、人を雇っている側が9月中にやること

2026-09-04
最低賃金給与計算労務経営者

最低賃金が上がるとき、時給で払っている人だけの話だと思われがちですが、そうではありません。

月給で払っている人も対象です。月給を時間あたりに換算して、最低賃金額と比べます。

しかもこの計算には、入れてよい手当と入れてはいけない手当があります。ここを間違えると、払っているつもりで下回ってしまいます。

全国一斉ではありません

まず前提として、最低賃金の発効日は都道府県ごとに違います。

地域別最低賃金は、各都道府県労働局長が決定します。「10月1日から」と決まっているわけではありません。

昨年度は、10月1日から翌年3月31日まで幅がありました。自分の都道府県の発効日を確認してください。

出典:厚生労働省 地域別最低賃金の全国一覧

月給の人をどう判定するか

計算式はこうです。

月給 ÷ 1箇月平均所定労働時間 ≧ 最低賃金額(時間額)

厚生労働省が示している計算例では、次のようになっています。

```
(180,000円 × 12か月) ÷ (250日 × 8時間) = 1,080円
```

月給18万円、年間所定労働日数250日、1日8時間の場合、時間あたり1,080円という計算です。この数字が、自分の都道府県の最低賃金額を下回っていないかを見ます。

出典:厚生労働省 最低賃金の対象となる賃金・比較方法

計算に入れない手当があります

ここが間違えやすいところです。次の手当は、最低賃金と比べる賃金には含めません。

含めるのは、基本給と職務手当などです。

つまり「通勤手当込みなら足りている」は通りません。通勤手当を除いた金額で判定します。

残業代を含めて計算してしまうと、実態より高く見えてしまうので注意してください。

下回っていた場合

最低賃金額より低い賃金は、労働者と使用者の合意があっても無効です。最低賃金額と同額の定めをしたものとみなされます。

そのうえで、次の責任が生じます。

「本人が納得している」「そういう契約だった」は理由になりません。

出典:e-Gov 最低賃金法

やることは3つ

① 自分の都道府県の発効日を調べる

厚生労働省のサイトか、都道府県労働局のページで確認できます。全国一斉ではないので、自分の事業所がある都道府県を見てください。

複数の都道府県に事業所がある場合は、それぞれの発効日を確認する必要があります。

② 月給を時給に換算する

月給 ÷ 1箇月平均所定労働時間で計算します。

1箇月平均所定労働時間は、年間所定労働日数 × 1日の所定労働時間 ÷ 12 で求めます。

このとき、通勤手当・残業代・家族手当・精皆勤手当は月給から除いて計算してください。

③ 足りなければ引き上げる

発効日までに引き上げます。発効日を1日でも過ぎて下回っていれば、その日から違反です。

引き上げが難しい場合は、業務改善助成金など、賃上げを支援する制度があります。要件があるので、厚生労働省のページで確認してください。

まとめ

この記事は制度の一般的な説明です。個別の判断については税理士・社会保険労務士など有資格の専門家にご相談ください。